研究誌『国際理解』に論文が掲載される。

帝塚山学院大学の国際理解研究所から発行されている研究誌『国際理解』に私の投稿論文「東南アジアの英語ーフィリピンとマレーシアの事例から」が掲載された。論文と言っても4ページほどなので、正確にはコラムと言った方がいいかもしれない。

東南アジアの英語を紹介しながら、近年ブームになっているフィリピンやマレーシアへの英語留学に焦点をあてて、そのメリットなどを論じたものである。この小論を読んで、一人でも英語留学(英語圏以外の国への留学)に関心を持つ人が出てくることを願う。

さて、昨年1年間は帝塚山学院大学に非常勤講師として通ったのである。そのことが懐かしく思い出される。この大学の学生さんは熱心に勉強してくれて、自分には教え甲斐のある1年間であった。特に後期になってからは、学生たちと歯車が上手く回るようになって、充実した日々であった。昨年のこのブログ日記には、時々その記事を書いてある。今年度は自分が岐阜に転勤になったので、大阪に通うことはできなくなり、非常勤の仕事を続けられなくなったのだが、その点は残念であった。

自分にとっては、大阪はあまり出かけたことはなかった。それで、せっかくに機会であったから、大阪見物もしたのである。非常勤先に行くときは、数時間早めに出勤して途中で必ずどこかに下車して、大急ぎで大阪見物をしたのであった。そんな風にして、通天閣、あべのハルカス、心斎橋、御堂筋、道頓堀などを訪問してみた。大阪は自分にはかなり異文化であり、楽しい混沌とエネルギッシュな町で、大いに楽しめたのであった。そんなことも懐かしく思い出したのであった。

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マーライオンに関する質問の答え

2015-12-16

学生からマーライオンに関する質問を受けた。それは、「マーライオンは宗教的な存在でしょうか。人魚がマーライオンに変化するというアニメを作ったら現地の人の宗教的な感情を傷つけるでしょうか。」という二つの質問である。結論的にいうと、両方とも「ノー」という答えになる。このあたり、下に詳しく説明を行っていく。

(1)マーライオンは宗教的な存在か。

マーライオンは現代のコマーシャリズムが産み出した産物である。シンガポールという国を売り出す観光のロゴマーク、マスコットとして1970年ごろから使われ始めた。最初から非宗教的な存在である。

英語版のWikipedia には、Merlions do not feature in any local folklore or myths of Singapore, and was only used in Singapore initially as the logo for the tourism board.「マーライオンはシンガポールの民話や神話に基づくのではなくて、観光のロゴとして使われただけである」のように記述してある。

シンガポールの人種は大きく分けて、中国人、マレー人、インド人(タミル人)の3民族である。宗教もそれぞれ異なっている。国のマスコットを、ある民族の宗教に基づいて作ると、他の民族の人からは不公平という声が上がるので、むしろ、どの民族の宗教にも基づかないように慎重に選ばれていると言える。

人魚がマーライオンに変化するというアニメは現地の人の感情を傷つけるか

マスコットやロゴは誕生は人工的なものであっても、ある程度年月がたてば、その国の人にとって愛着が湧いて自分の分身のように感じられる。人魚からマーライオンへの変化は問題ないのではないか。人魚もシンガポール社会では肯定的な存在として認識されているからである。

もしも、ネズミがマーライオンに変身するとか、マーライオンが他の怪物に食べられるというようなアニメならば、現地の人は面白くないと感じるであろう。人魚からマーライオンへの変化は納得できるものである。また、マーライオンは女性であるので、人魚からマーライオンへの変身は無理な形にはならない。

その他に感じたこと

シンガポールは小さな漁村から発達した国であり、顕著な歴史的事件もなくて、歴史を観光資源にするのは難しい。それで新しい観光資源を作り上げようと真剣に取り組んでいる。マーライオンのその一つであり、見事にその意図は当たったと言えよう。

「シンガ」とはサンスクリット語(インドの古い言語)で「ライオン」の意味である。これは中国にも入って「シシ=獅子」となったようだ。

「ポール」は都市の意味で、これは世界中の都市名に使われている。ギリシアでは poli となり、アクロポリスのように使われる。都市の治安や政治を司るから、ポリスポリティシャンなどの言葉になった。

その他には、バンブルク、カンタベリー、イスタンプール、サンクトペテルブルク、シェルブール、シュトラスブールなどがある。都市の名前の最後が burg, bury, pure, bourg ならば、この語から由来すると考えていいだろう。

photo credit: Merlion against Skyline via photopin (license)
photo credit: Merlion against Skyline via photopin (license)
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授業(国際交流の理解)12回目

2015-07-06

国際交流の理解の授業の12回目である。今日は4組の学生が発表してくれた。なお、最後の一人は時間切れで来週に持ち越すことになった。

はじめはIさんによる「訪れたい国:デンマーク」であった。デンマークはよく世界一幸せな国と言われているが、その理由を探ろうとした発表であった。発表を聴いた学生からのコメントを下に記す。DSCN7644 DSCN7649

  • デンマークの世界遺産を初めて知った。デニッシュペストリーが美味しそうだった。乾杯の時はグラスを鳴らしてはいけないと初めて知った。
  • ウオルト・ディズニーも訪れて、ディズニーランドを作る時に参考にしたというチボリ公園に行ってみたいと思いました。日本人も「遠慮のかたまり」を残して、遠慮しながらも食べてしまうけど、デンマークでは、それはマナーとしてあまり良くないというのを知りました。鼻をすするも、あまり良くないことらしいので、もし行ったら気をつけたいと思いました。
  • プレゼンの文字をもう少し大きくした方がいいと思った。

次はOさんによる「一度は見たい絶景:オーロラ」であった。オーロラもどこでも同じ姿をしているのではないようだ。カナダ、ノルウエー、スエーデン、フィンランド、グリーンランド、北海道と異なる姿をして、名前も違っていると教えてもらった。コメントは以下の通りである。DSCN7653 DSCN7655

  • オーロラにも種類があるのを初めて知りました。見れる場所が結構あるんだなと思いました。私のイメージでは、カナダとフィンランドぐらいでした。北海道でもオーロラが見れるのははじめて聞きました。どうして、春分の日にはオーロラが活発化するのでしょうか。
  • オーロラを見る時の服装を発表していて面白かった。
  • オーロラベルト北緯50-70、ノルウエーのトロムソは出やすい!アイスランドは秋冬に街中でも見れることがある。
  • 原稿を持って前向いて発表した方が良い。誤字は気をつけたほうがよい。

三番目はYさんによる、「日本の茶道と英国のティータイム」であった。このような両者の比較は国際理解につながるので、是非ともいろいろなことを調べてほしいと思う。学生からのコメントは以下の通りであった。DSCN7664 DSCN7665

  • 茶道もアフタヌーンティーも体験したことがないので、一度はやってみたいです。
  • 茶器も日本とイギリスでは大きく違うし、水も軟水と硬水とでは、お茶の味も大きく違ってくるので、奥深いと思った。
  • 発表を聞いて茶道に興味を持ちました。和菓子もきれいで可愛いものばかりで食べるのがもったいないと思いました。和菓子にもたくさんの種類があるのでどんなものがあるのか気になりました。
  • 茶道とアフタヌーンティの違いや特徴を細かく完結に紹介されていてとても分かりやすかった。
  • 夏と冬でコップの薄さが違うのは初耳だった。

最後はSさんによる「グアム」だった。Sさんはてきぱき要領よく発表をしてくれたが、いかんせん、最後の発表ということで途中で12時のチャイムが鳴ってしまった。みなさんは食事にも行く必要があるので、そこでストップして、残りは来週に行うことになった。コメントを1つほど紹介する。DSCN7666 DSCN7671

  • チャモロという先住民がいることを初めて知りました。チャモロ人は母系社会らしくとても珍しいと思いました。チャモロ料理なんて食べたことがないので、とても興味があります。チャモロ語はスペイン語から80%も語彙が来ていることもあり、スペイン語的なと思いました。伝説も面白そうなものがり、興味がわきました。サンド・キャッスル・グアムにとても行って見たいと思いました。

さて、この授業も後残り3回となった。みんなの国際交流に関する理解度はどれくらい高まったか、コメント見ながらいろいろと推察する次第である。

 

国際交流の理解(10回目の授業)

2015-06-22

今日の国際交流の理解の授業は10回目である。今日の発表者は4組であった。はじめは、Mさんによるアブダビの紹介であった。中東の国の紹介はこの授業では珍しい。このような日本人にはあまり知られていない国をとりあげるMさんの態度に敬意を表したい。例によってコメントをいくつか紹介する。

  • DSCN7594 DSCN7593アブダビは砂漠のイメージが強いけれども、きれいな建物や観光名所があって行きたいと思いました。
  • ランドマークはピサの斜塔より傾いているらしいですが、写真で見た限りでは、根本の部分は真っすくで、軸がしっかりしているので、倒れることはなさそうなだな、と思いました。
  • 300年の歴史がある。最近できた??たくさんの言葉が話されている。新しいものがたくさんあるのだなと思った。

二番目はMさんとYさんによる「一度は行って見たい世界の絶景スポット」という発表だった。私自身は絶景というと日本のいくつかの場所しか知らなかったが、この発表で、世界で有名な絶景スポットとなると確かに度肝を抜かされるほどだなと感じた。聞いた学生たちからのコメントは以下の通りである。

  • 聞いたことのない絶景スポットばかりで、どれも行って見たいと思いました。このほかにもさまざまな世界の絶景スポットをみてみたいと思いました。
  • DSCN7596 DSCN7598ウユニ塩湖、愛のトンネル、この2つのスポットにすごく興味を持ちました。ウユニ塩湖の上を歩いて、目の錯覚を利用した撮影を是非してみたいと思いました。また愛のトンネルを通る列車に乗ることができるならば、乗ってみたいです。
  • 天空の鏡と呼ばれる絶景には行って見たい!スーパーブルーがキレイ過ぎる。写真だけでも充分なので、直で見たらもっときれいなんやろうと思った。蛍は一回しか見たことがないので、国内ということで(岡山)、見に行ってみたいです。

三番目の発表はHさんによる「世界のさまざまなランキング」だった。国々の面積、人口、観光客の多い国などの世界ランキングを教えてくれた。日本もそこそこ頑張っているという印象を受けた。聞いていた学生たちからの感想は以下の通りである。

  • DSCN7600 DSCN7603花火大会大好きなので、ぜひドバイの花火大会に行きたいです。50万発で6億円も費用を使うことにとても驚きました。デンマークのさまざまな費用が無料ってことに驚きました。
  • 日本は面積は狭いけど人口が多くて、人口密度が高い国だと改めて思った。
  • 日本の順位が意外にも上位だったのに、驚いた。ドバイの花火に行って見たいです。日本が一位のランキングの内容が日本らしいなと思った。

最後の発表はTさんによる「世界の庭園」であった。発表してくれた中で、ヴェルサイユ宮殿には私自身も行ったことがあるが、そのことを思い出して、懐かしくなった。聴衆からのコメントは以下の通りである。

  • 日本と海外では庭のあり方が違うように思った。
  • DSCN7607 DSCN7605庭園と聞いてぱっと思いつかなかったのですが、プレゼンを見てみると私の知らない庭園を見ることができて、行きたいと思いました。ヴェルサイユ宮殿などは、一度は耳にしたことがありますが、そんなに詳しく知らなかったので、今回知れて良かったです。日本の噴水に魅力があることから、庭園にまで発展させたのはよかったと思います。
  • 庭園にテーマを絞っていた。海外の庭園はカラフルでとてもきれい。バチカン市国全てが世界遺産になっているのは驚きだった。迷路みたいになっているのは何でか詳しく知りたい。

 

学生たちは今回から一層突っ込んだテーマを取り上げるようになった。従来のようなアメリカ一般、オーストラリア一般とかではなくて、細かく絞ってきたのはいい傾向だと思う。あとは負の部分なども語ってくれるといいのだが。これまでは光の部分だけの説明だけで、観客は「すごい!」とだけの感想に終わってしまう。この点は工夫が必要だろう。

 

国際交流の理解(第9回目)

2015-06-15

今日は「国際交流の理解」の授業の第9回目であった。今日は4組の人々が発表してくれた。はじめは、Tさんの「海外のお菓子、スイーツ」であった。私自身はスイーツのことは詳しくないのだが、ミスタードーナツでよく注文するチュロスがスペインのお菓子であること、スコーンはイギリス、バウムクーヘンはドイツのお菓子であることが分かって有意義な情報を得たと思う。例によって、数名の人のコメントを記す。

  • フルーツ大福がとても美味しそう。フランス菓子(エクレア、マカロン)、イタリア菓子(ティラミス)、ドイツ(バウムクーヘン)などは自分でも知っていたが、他にもオーストリアでは4時がおやつであったり、イギリスの2時から5時のアフタヌーンティーなど、名前も知らないお菓子があったりとしていて、日本にも多く売っているそうなので、食べてみたいと思いました。DSCN7567 DSCN7569
  • ティラミスの意味「私を元気づけて」というのがあることを初めて知った。ドイツのバームクーヘンは日本に大正初期に入ってきたようで、その時の日本人の反応が気になった。スペインでは、朝食にチュロスを食べるというのがオシャレだと思った。海外のお菓子は、行事や祝福なののが多くて、一つ一つに花言葉のような意味があった。

次はSさんによる「ほんまでっか、世界のマナー」であった。これはタイトルの付け方に工夫が見られて面白かった。世界の意外なマナーをいろいろと教えてくれた。中国では、ゲップが下品なこととは見なされてないで、美味しかったというサインを示すことであるとの事を教えてもらった。ところが、実は中国人留学生が聴衆の中にいて、この風習は、中国では、廃れたとDSCN7571 DSCN7572言っていた。中国の若い人の間ではもうこの風習はないのかも知れない。他の学生からのコメントをいくつか紹介する。

  • パワポの使い方が上手だった。見ていて楽しかった。外国のマナーをきちんと学習してから行かないと大変なことになるなと思いました。
  • スライドがすごい。知らないマナーばっかりでした。聞いていて楽しかったです。
  • マナーの情報はあまり知らなかったので、面白いと思いました。そしてパワーポイントのデザインもいいと思いました。みんなの関心を引きつけていたと思います。

三番目はHさんによる「日本と韓国の文化の違い」であった。このクラスではよく韓国の文化に関して発表する人が多い。これは隣国の文化が韓流ブームなどによって日本に入ってきているので関心を持つ人が多いようだ。隣国でも日本とはいろいろと文化の違いがあることが分かって興味深い発表であった。聴衆からのコメントは以下のようである。DSCN7573 DSCN7576

  • 韓国では若い人たちにセルカ(自分撮り)が流行っているのは知っていたが、電車の中や人が多くいる場でも自撮りをするということに驚きました。トマトが野菜ではなくて、フルーツとして扱われていると聞いて食べたいと思いました。
  • 犬食文化があって、少し衝撃を受けました。日本人にとって犬はペットとして家族のように大切にしていますが、食べるという習慣はないので理解できないです。
  • 鍋や鉄板まで出前してくれて、ファーストフード店ではおかわり自由など初めて知りました。異文化を知ることで日本がいかにお風呂好きか再確認しました。

最後はOさんとKさんによる「世界一物価が高い国、スイス」という発表であった。スイスは日本よりも給料水準が高いそうであるが、物価もそれに比例して高いそうである。給料水準が高くて、物価が安い国があればそこに行ってみたいのだが、そんなうまい話はないようである。観客の学生のコメントは以DSCN7579下のようである。

  • 二人でプレゼンしていたので、スライドのチェンジが難しそうでした。字も小さくて見づらDSCN7578 かったです。クイズは全員が参加できて興味もわきました。
  • マクドでの自給が2000円!?働きたい!
  • スイスの物価が高いけど人々の幸福感も高いです。物価水準世界No.1,公民の幸福感もNo.1, とても羨ましいです。

 

4組の人の発表で時間がめいっぱいであり、最後の組の人は質疑応答の時間が足りなくなったほどであった。来週もいろいろな国の発表が聞けることを楽しみにしている。

 

 

授業での発表風景

2015-05-18

今日の「国際交流の理解」の授業では、4組の人たちが発表した。はじめは、KさんとFさんとによる発表「美しい町:ノルウエー」であった。まず、ノルウエーの地理的な概要、物価などを説明してくれた。鹿やトナカイの肉が好まれるそうである。それは、気候的な理由もあり、牛や豚などを飼うには厳しい寒さなのであろうか。他の学生からのコメントを二つほど紹介しておく。

  • 写真がたくさんあり、見ていて飽きなかった。治安がいいと聞いて行ってみたいと思った。話し方が丁寧で聞きやすかった。
  • プレーケストリーンの景色が絶景で驚きました。アナと女王のモデル地出あることは知りませんでした。夏でも薄手のシャツでいいくらいの暑さは羨ましいと思いました。

 

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次はNさんによる「わたしの訪れた国、シンガポール」の発表だった。Nさんはむかしシンガポールを実際に訪れたことがあり、その経験をもとに、シンガポールの紹介をしてくれた。シンガポールのUSJと日本のUSJ との比較は面白かった。なお、USJと記したが、シンガポールにあるのは、Universal Studio Singapore になるので、USSとなるとのこと、なるほど。また2名ほどのコメントを載せる。

  • 世界三大がっかり(?)として、マーライオンのことを発表していたのが、面白いと思いました。マーライオンの口の中からセントーサ島が一望できるとのこと。マリーナ・ベイ・サンズの57階にあるプールが有名で、私も一度行ってみたいと思いました。イルカが好きなので、ドルフィンアイランドに行きたいです。
  • 道にゴミを捨てたら、最大で罰金8万円取られたり、地下鉄では禁煙、飲食禁止だったり、法律が厳しいと思いました。

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次は、UさんとTさんによる発表は「韓国について」であった。二人が実際に韓国に行って美味しかったレストランやカフェを紹介してくれた。自分の実際の話なので、説得力がある説明となった。また、チマチョゴリの美しいスライドを見せてくれたので、女性の中には実際に購入したり来てみたいと感じた人もいただろうと感じた。例によって、二人ほどのコメントを下に紹介する。

  • 地下鉄を見て東京みたいだなと思いました。チマチョゴリを着ている人がかわいくてと思っていたら、やはりアイドルだったみたいで、韓国人はきれいでかわいい人が多くていいなと思いました。
  • 前々から韓国に行きたいなと思っていたので、韓国のお薦めスポットや美味しいスイーツの場所などを知れて良かったです。日本でもチマチョゴリの衣装が体験でいるので、着てみたいです。

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最後は、Mさんによる発表「日本の昔話と海外の童話」であった。今までの人がだいたい一つの国を選び、その観光スポットを説明していくことが多かったが、Mさんはその点でユニークな視点に立っていた。ハッピーエンディングかどうかという点で、日本と西洋の童話を比較したり、グリム童話集が実はいろいろと残酷な面を含んでいたので、グリム兄弟が後に修正したとかの話を教えてもらった。以下に三人の人のコメントを記す。

  • ごんきつねが最後に死んでしまうのはかわいそうでした。
  • 小さい頃に聴いていた、読んでいたお話を深く考えたことがなかったので、面白かったです。
  • ごんきつねの話を簡単に写真付きで話をしてくれて良かった。外国と日本ではこんなにも童話に違いがあるのだと初めて知った。

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唐招待寺と薬師寺を訪問する

2015-03-30

今日は思い立って奈良に行くことにする。唐招待寺と薬師寺を訪れる予定だ。国道1号線を南下していく。巨椋池(おぐらいけ)のあたりに通り過ぎたので、ここで車を止めて写真を撮った。ここは昔大きな池があった。和辻哲郎の随筆「巨椋池の蓮」は1926年にこの池を訪れた経験を語ったものである。船頭の漕ぐ船に乗って、蓮の花を観賞した時のことを語っている。現在は干拓されて農地になっているので(写真は農地を撮る)、この地がかってたくさんの水をたたえた豊かな池であり、たくさんの魚、蓮、葦、水鳥の住処であったことを示すものは何もない。破壊してほしくない自然の一つがこの巨椋池だったと思う。

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唐招待寺に到着する。駐車料は500円、入場料は600円である。金堂のなかにいくつかの仏が祀ってある。たしかに、荘厳な感じがする。仏像美術に詳しい人ならば、細かい差異がわかり、非常に面白いのだろうと思う。堂内の写真は禁止されている。講堂や宝蔵などがある。奥へと歩いて行くと、鑑真和尚の廟所があった。このあたり、苔が深緑色で美しい。唐招待寺の一番の印象はこの美しい苔であった。

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次は薬師寺に向かう。唐招待寺から歩いて10分ほどの距離である。狭い道だが、車が結構通るので、安心して歩けない。塀が土でできている、土塀というのか、なかなか情緒があってよいと思う。薬師寺に入る、入場料は800円である。この日は暖かくてお日様もよく出ている。野点(のだて)を行うとのことで、着飾った女性が何人か抹茶かお茶の用意をしていた。

東塔のそばに行く。東塔は「凍れる音楽」(こおれる)と呼ばれるそうな。バンフレットを2,3回読んでみる。凍れる音楽の意味が説明してある。ふーん、なるほど。金堂とか大講堂を忙しく見てみた。仏像も見てみる。薬師如来像などをジロジロと見る。

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京都と奈良の寺や仏像に関する随筆として、『古寺巡礼』『大和古寺風物詩』などが有名である。2冊とも実家の方に置いてあり、手元にはない。『古寺巡礼』は青空文庫にあるので、昨晩、ダウンロードして軽く目を通してみた。和辻哲郎が29歳の時にこの本を書いたそうだが、彼の知識量の膨大なことに、圧倒されてしまう。

仏像などを専門的に研究している人ならば、古寺を訪問しても楽しいのだろう。だが、私は現状では、境内に咲く桜や、苔の美しさの方に目が向いてしまう。それも楽しみの一つで、いいと思うのだが。