phatic expression

スポンサーリンク
Pocket

2014-08-10

学生と時々ラインで情報交換をしている。それをきっかけを言語について考えることが増えた。ラインにはホームという機能があり、そこで学生たちは自分の紹介や時折の思いを随時投稿している。それは投稿者の友人たち全員が読むことができ、コメントを投稿したりしている。その内容は情報交換というよりも、人類学者マリノフスキのいう交感的表現 (phatic expression) であるようにも思える。

私自身は言語機能を3つに分けている。一つは情報交換の機能である。たとえば、他者に対して情報を与える、あるいは得ようとする機能である。学生の実際の文章からの引用であるが、「公衆電話から私に電話かけた人だれ? いるなら教えてくださーい。。」という文では、電話を掛けた人物は誰か探している。つまり情報を求めているのである。

次は、自分自身に対しての語りかけである。「寝られないから 友達がやってるやつやってみた。よし寝てみよう。」これは他者には簡単には意味が分からない。しかし、人間は困難に面した時などに、解決策を求めて自問自答する。「寝れない」という事態に対しての解決策を自分で考えて「友達がやっているやつやってみた」と答えを見つける。これは思考する機能でもある。

三番目の機能は交感的機能である。「もう春だなあ。」という文章は、共同体全体への挨拶である。ラインの開発者は儀式的儀礼の大切さを理解している。「もう春だなあ」という発声に対して、様々な形での返しができるようになっている。絵文字、スタンプ、文字などの選択がある。挨拶が簡単にできるように工夫されている。

ブログの主たる機能が情報発信と自分で思考する機能であるとすれば、ラインの機能は主にこの交感的な機能と情報発信になるだろう。ラインの手軽さゆえに(スマホで簡単に発信して読むことができるので)、phatic expression に一番向いていると言えるだろう。

こんなスマホ時代には、日本語はどうなるのか、後ほど考えてみよう。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください