2015-07-24
セミの鳴き声が聞こえるようになった。セミが鳴くのは異性を求めるためである。鳴くのはオスのセミだけである。オスの鳴き声に惹かれてメスがやってくる。力強く大きな声で鳴くオスにメスは心惹かれる。セミの鳴き声は種族によって異なる。違った種族のオスとメスが出会っても子孫繁栄に至らないので、メスは違う種族の鳴き声には惹かれない。
セミは長い間土の中に幼虫として潜んでいる。その期間は7年から10年ほどである。そして、地上に出てくるのは1カ月ほどである。10年間じっと土の中に過ごしている。そして、1カ月だけ地表に出て自由に空を舞う権利を与えられる。1カ月でセミは死んでしまうのだ。その1カ月の間に異性を見つけなければならない。
10年間、つまり120月間ほど土の中で過ごし、最期の1カ月だけ自由に飛ぶ回るが、この1カ月の間の最大目的は異性を見つけることである。そして、子孫を残すことである。そんなことを考えるとセミの鳴き声は必死な叫び声に聞こえる。セミたちは必死になり、互いに競争で大きな声を出して、メスを呼び寄せようとする。何という人生(セミ生)か!
人間はこれほど過酷なタイムスケジュールは強いられていない。80年の人生のうち求愛活動は10年ほどである。つまり生涯の1/8の期間であり、セミの1/120と比べるとはるかに余裕がある。人間のオスの求愛活動は、セミと比べるとはるかにのんびりと時間を掛けている。しかも草食化しているとも言われている。
俗に言う草食系男子にはセミの鳴き声を聞かせてあげたい。必死で異性を探しているセミを見習うべきである。若干時間的な余裕はあるかもしれないが、基本的には求愛活動の期間は限られている。急げ!草食系男子たちよ!

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