2014-09-22
京都の伏見稲荷神社で見かけた掲示である。4つの言語で記してある。一般に多言語掲示は日本語での情報が一番豊富で、他言語になると情報量が減ってくる。日本語では、「ご祈祷を受けられます方以外の立ち入りはご遠慮下さい」とあるが、英語では Do not enter. となる。これには「ご祈祷を受けられます方以外の」という情報が欠けている。つまりexcept those who will be blessed というような語句が抜けているのである。中国語やハングルでも同じようだ。また「ご遠慮願います」という丁寧な表現が英語では単刀直入な、ややぶっきらぼうな Do not enter になっている。これも日本語の丁寧さに合わせるならば、Please refrain from entering. となるだろう。
しかし、たくさんの情報(文字)を入れすぎると掲示板の持つ一覧性が失われる。瞬時に理解してもらうことができなくなる。それゆえに、祈祷を受けることの少ないだろう外国人に対してはこのような表現が一番いいのか。とにかく、単なる掲示板でも色々と考えさせられることが多い。
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