日本ポー学会に参加する

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2015-09-20

昨日は東京吉祥寺にある成蹊大学に行って日本ポー学会(第8回年次大会)に参加して、いろいろな発表を聴いてみた。吉祥寺の街は初めて降りたのだが、結構、華やかな感じで住みやすい街のようだ。若い人に人気がある街と聞いたことがある。

成蹊大学は正門に大きな木が鬱蒼と生えていて歴史を思わせる。成蹊大学は私ははじめて来たのだが、建物はモダーンでもあり同時に歴史性を感じるという両方の印象を受けた。会場の第6号館は新しい建物で贅沢な作りとなっている。学校ないの風景を2枚ほど写真に撮る。

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会場は思ったよりは参加者は少なかった。私が到着した時、「ボーとオリエント」という内容の発表であった。発表者によれば、ポーはアラベスクに関心があった。アラベスクは幾何学模様であり、それをポーがじっと見ていると幻影効果を感じて、いくつかのインスピレーションを得たのだ。アラベスクにポーの創造活動を解くカギがある。

あと、イスラム教の偶像崇拝を嫌う点から、人物画は禁止されてかわりに幾何学模様が発達した。ポーはアメリカ的なものを強調する目的であえてイスラムの雰囲気の漂うアラベスクを多用した。

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午後からは、シンポジウムであった。ポーと精神分析再考というタイトルだった。シンポジウムでの発表者は半数は精神科医であり、その点で文学的な視点ではなくて、臨床的な視点からの発表もあり面白かった。

特に面白と思った点は、フロイドはドイツ語大辞典を使って、heimlich という語の中に、umheimlich という意味を含有していること、相反する意味を含有していることを見つけ出したそうである。パラドクシカルな二項対立が無意味になってしまう現実がある。

『隠された手紙』を材料にして、隠そうとするならば、顕そうとすればいい、という2項対立を語ってくれた。示そうとするならば隠せ、隠そうとするならば顕せばいいという指摘は面白と思った。ミステリーなののトリックはこの2項対立を上手に使ってあると言えるようだ。

あと、ラカンには、ポーの『隠された手紙』を分析した研究がありそれはかなり示唆に富んでいるという話を教えてもらった。ポーには精神分析学の研究者の食指を動かす何かがあるようだ。

かなり刺激的な面白い発表だった。幾つかノートを取ったが、自分の専門外の分野なのでまとめるのは難しい。しかし、面白そうだという匂いだけは嗅ぐことはできた。

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