2015-11-04
メルボルンに滞在した二日目にメルボルン動物園に行った。長男に案内してもらい、トラムに乗って、町外れの北側にある動物園までいった。入り口の切符売り場でシニア割引をお願いする。長男からこの国では割引をconcessions と言うと教えてもらっていたので、切符売り場で、Can I get senior concessions? 「シニア割引をお願いします」と言うと、すんなりと割引をしてもらった。
息子もメルボルン大学の学生証を出したら割引になった。だいたい2割ほど割引になるようだ。シニアになったのだからその特権を生かして色々と利用するつもりだ。さて、中に入る。広いが人の数は少ない。
まず、コアラとカンガルーを見た。コアラはただじっとしているだけ、となりの中国人の一団がコアラに大声で話しかけるがコアラは全く無視である。
つぎはカンガルーを見に行く。カンガルーもただ寝ているだけ。
野生の時代は活発に動き回っていたのだろうが、ここは外敵もいないし、餌も定期的に与えられる生活なので、怠惰になるのだろう。

マントヒヒの掲示を読んでみたが、マントヒヒが生息する地元の人たちは貧しさゆえにマントヒヒを捉えて皮を剥いでマットを作って売っているそうだ。そのために、絶滅に瀕していると書いてある。マントヒヒを救うためには、地元の人々の貧しさを救うことが必要だとの内容だった。
日本の動物園は動物を見せるという目的である。しかし、メルボルンの動物園は違う目的だ。環境保全や動物の生態系を守る必要性を訴えるきわめて教育的な目的の動物園である。
例えば、私は大きなトイレットペーパーの形をしたオブジェに腰掛けている。
その近くの掲示には、トイレットペーパーを使うことで、どれくらいの森林が伐採されるのか、ということが記されている。無駄に紙や材木を浪費するなというメッセージが園内の至る所にある。子供たちがここを見学することで、環境教育になるように工夫されている。
遊楽地としての動物園が日本の特徴だとすると、メルボルン動物園は環境教育に関するメッセージを伝えるところである。動物の生態系や環境問題に関して自分の知らないことが多くて勉強になった。
貴方がご覧になったコアラやカンガルーは怠惰ではありませんよ。彼らは夜行性なので昼間は眠っていたいだけなのです 。それが動物園で見世物にされているので相当なストレスになっているのです。
ご指摘ありがとうございました。ネットで調べたら、たしかに、カンガルーは夜行性であると述べてありました。それゆえに、動物園で見かけると寝ている状態が多いようです。