2015-11-06
昨日の授業で、自分がオーストラリアに行ってきた話をした。そしてオーストラリアにいる白人には皮膚ガンの発生率が高い。それはもともとはヨーロッパの紫外線の弱い日光に適応した体のままで、亜熱帯のオーストラリアに移住してきたので、皮膚が適合できていない。紫外線を防ぐメラニン色素の量が少ないのだ、という話をした。そのことはこのブログでも数日前に語っている。
そして、授業では、「自分は肌が黄色でラッキーだと思っている。それは世界のいろいろなところを飛び回る際に皮膚ガンの可能性が白人と比べて少ないからである」と述べた。
それに対して、ある学生が「皮膚ガンの可能性が高まってもいいから、白い肌の人種として生まれたかった」と言った。「白人って、めちゃめちゃ憧れる。格好いいから」というような表現だった。
自分がオーストラリアに行って、肌を露出している白人たちを見ると「えーつ?」と思った。つまり皮膚ガンに対してあまりに無防備と感じたからだ。例えて言えば、亀さんが甲羅をつけないで歩いている、かたつむりが殻をつけないで動いている、そんな姿を見たような感じだ。
あと、肌が白い人が格好いいと思うのは、これは経済的な理由である。金持ちが格好良く見えるのである。年収が300万円、600万円、1200万円の3人の男を並べると、ほとんどの女性は年収が1200万円の男が一番イケメンだと言うであろう。金を持っているとハンサムに見えるのだ。
アメリカ英語が一番美しく聞こえて、白人種が格好良く見えて、その文化が魅力あるように見えるのは、白人種が今まで一番経済的に成功をおさめてきたからだと思う。そのことは絶対に知っておくべき事実だ。
客観的に言って、どの言語が美しいとか醜いとかの基準はないだろう。同様に人種にも格好良いとか格好悪いの基準はないだろう。文化も同じだ。ただ、その土地の風土気候に適した体つきや文化はある。そこの土地に長く住んできた人種が一番の適合者だ。
自分を振り返れば、英語を勉強しているのは、何もアメリカに憧れているわけではない。世界のいろいろな人々と話ができれば便利だろうなと考えたからである。しかし、結果としては、アメリカ文化に親しんでしまった。それは、教材はアメリカ英語で書かれたものが多いし、映画やビデオもハリウッドが多い。自分が頻繁に聞くラジオ番組Fox Radio News はアメリカの保守層の考えを伝えるものだ。
その意味では、英語を勉強すると、知らず知らずにアメリカ人の考えに染まってくる。ただ、自分は意識してそうならないように、他の国の英語や、言語も学ぶことでバランスをとるようにしている。言語や文化の問題を客観的に見ることができればと願っている。
