2016-02-02
先日、イオンショッピングモール久御山に行った。この日は感謝の日ということでいろいろなものがかなり安い値段で買える。そのせいか、たくさんの人が買い物をしていた。さて、喉が渇いたので、家内と私は入り口近くにある喫茶に行って喉をうるおすことにした。
ここはかなり安い。まず、レジに行く。パンはレジ前に並んでいるのでそこで購入する。さらに、レジで100円を払うと、紙コップを渡される。それを持って自動販売機に行き、淹れたてのコーヒーを買うことができる。
シナモンパンが一個で100円前後、コーヒーは100円とかなり格安で、ひとときを楽しめる。さて、シナモンパンを入れたかごを見ると中に紙が敷いてある。それにはフランス語の文字が印字されてある。下の写真をご覧いただきたい。写真は小さいのだが、文字はフランス語であることが分かるだろうか。
おしゃれな喫茶店では、下に敷く紙に印刷された文字はフランス語や英語である必要があるようだ。繁体字やハングル、デヴァナガリ(インドの文字)で書かれた敷紙は想像しづらいようだ。
むかし私が英字新聞を読んでいたら、「読み終わったら頂戴したい」とある女性が言った。その人は弁当の包み紙として利用したいそうだ。「英字新聞を包み紙にするのはおしゃれで格好いい」と言っていた。どうも日本語の新聞では包み紙としての価値はないようだ。
言語の価値として、その言語が持っている実用的な価値にプラスして、装飾として使われる価値も考慮しなければならないようだ。
昔、あるアメリカ人の人と歩いていると、その人はあるお店のウインドウの文字を指さして「読んでみろ」とわたしに言った。そのお店の窓には英語が書いてあったが、そこでは、英語がまったく装飾として使われていた。何の意味も伝えない文章を並べただけだった。店主は英語のこんな使い方で十分で満足しているようだった。この考えは、新製品に英語名をつけたがる日本人の性癖とも関連すると思う。
結局、言語はその国の持つ国力に関連するだろう。英語やフランス語は政治、経済、文化が栄えた国の言語であると認識されている。そんな大国の言語は装飾としても使えるのだ。かごの中にフランス語で書かれた紙が敷いてあると、人はまるでシャンゼリゼのしゃれたお店でパンを食べている感じがして、美味しく感じるようだ。