美濃加茂市の多文化共生係りにインタビューする。

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2016-08-13

昨日は、美濃加茂市の市役所をお邪魔して多文化共生係りの方にインタビューをした。訪問したのは同僚の先生と私の二人である。私どものインタビューにお答えいただいたのは、係長さんと国際交流員の方の二人であった。お二人のお名前は明記してもいいかとも思うが、プライバシー尊重の観点から、ここでは名前を伏せておく。教えてもらった内容は以下のようなことである。

美濃加茂市は、工場も多く、そこで日系ブラジル人やフィリピン人などが働いている。現在は、人口の7.6%が外国籍の方であるという。ただし、この数字は昔はもっと高く11.2%に達した時期があった。しかし、リーマンショックを契機として日系ブラジル人の職場が減り、さらには数年前にソニーの工場の閉鎖があり、本国に戻る日系ブラジル人が増えて、現在は7.6%ほどの数字に落ち着いたそうである。なお、日系ブラジル人の数が激減したのに対してフィリピン人の数は微増傾向にあるそうだ。

美濃加茂市では、そのほかに、中国人とベトナム人が数百名いるが、この方々は研修生であり、年齢も若くて独身の人がほとんどである。この方々は研修が終わると本国に戻るという傾向である。この点は日系ブラジル人とフィリピン人が定住傾向を見せている点で大きな相違となる。

美濃加茂市の古井(こい)地区はソニーの工場があった関係で日系ブラジル人の方が多くて、太田地区はフィリピン人の方が多い、という傾向があるそうだ。なお、市役所がある地域は太田地区になるとも教えてもらった。古井地区に日系ブラジル人の方が多い理由は、そこがインフラが整っていることを理由に挙げられた。ブラジル人のための商店も多く、生活にするには便利になっている。

なお、外国人集住都市会議に、美濃加茂市は参加している。以前は、さらに、大垣市と可児市も参加していたが、両市とも外国籍住民の数の減少もあって、外国人集住都市会議のメンバー都市からは外れたそうである。

年金の支払いに関して、最近ブラジルと日本で社会保障協定が結ばれたそうである。それにより、日本で納めた年金がブラジルに帰国後に納める年金と継続性が出てきたので、人々が年金を納めるようになってきたという。

教育に関しての質問もした。不就学の児童の全数は把握できていないとのことである。それは、ブラジル政府公認のブラジル人学校があるので、そちらに参加する子供たちもいるので、子供達がどちらを選択したのかは不明な場合があることが理由だそうだ。また、外国人の子供に対するプレスクールがあり、そこで子供たちは日本の学校のシステムを学ぶ。日本の学校には、遠足、運動会、給食、掃除、PTAなどがあることを学ぶ慣れていくのだ。

子供たちに対する取り出し授業で日本語を教える国際教室もあるそうだ。それは、古井地区と太田地区の3つの小学校では、国際教室という形で子供たちに日本語の個別指導を行っているそうだ。

高校へ進学するのは美濃加茂高校(定時制がある)や東濃高校などが多いようだ。外国籍の子供たちの大学への進学状況は一番の難問は授業料という経済的な問題である。学生支援機構は奨学金を貸与しているが、独立採算制度になってからは、返済が確実に行われるかどうかが貸与をするかどうかの大きな基準になるそうだ。その場合は、日系ブラジル人の子供たちは不利な状況である。外国籍の高校生の進学の前に立ちはだかる大きな問題点として経済的な問題があることが見えてきた。

なお、母語保持教育は美濃加茂市では行っていないようだ。この点は私の調べた範囲でも少なくて、この点は今後の課題になりそうである。

私どもの質問に対して丁寧に答えていただいた市役所の二人の方に深い感謝の念を表したい。そして、美濃加茂市が多文化共生社会へ向かって着実に進んでいる姿をみて、感銘した次第である。

美濃加茂市の外国籍住民の比率の推移
美濃加茂市の外国籍住民の比率の推移
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