世界で最も話されている言語の変化

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世界では現在どのくらいの数の言語が話されているのか。これは言語の定義もあり、何を言語とみなすのか難しい。方言であるとか、いや別個の言語であるとか、学者によって意見が一致しないのである。しかし、そのような曖昧さを踏まえたうえで、だいたい6000ぐらいの言語が話されていると言われている。

その順位であるが、数年前に調べたときは、以下のような順番であった。出典は不明だが、Wikipediaを利用したと思う。第一言語として話している人の数であった、と思う。

表1

(1)中国語、14億人
(2)英語、5億1000万人
(3)ヒンディー語、4億9000万人
(4)スペイン語、4億2000万人
(5)フランス語、4億1000万人
(6)ロシア語、2億8000万人
(7)アラビア語、2億5000万人
(8)ベンガル語、2億1000万人
(9)ポルトガル語、1億9000万人
(10)インドネシア語、1億8000万人

フランス語はフランス語本国の人口よりも多いので、この数字は植民地の人々のある特定の数はフランス語を第一言語としているようである。

ところで、今日(2016/11/04)、Ethnologue を見てみたら以下のような順位であった。この数字は第一言語として話している人の数である。西暦何年の資料であるかは記載はない。

表2

(1)中国語、13億0200万人
(2)スペイン語、4億2700万人
(3)英語、3億3900万人
(4)アラビア語、2億6700万人
(5)ヒンディー語、2億6000万人
(6)ポルトガル語、2億0200万人
(7)ベンガル語、1億8900万人
(8)ロシア語、1億7100万人
(9)日本語、1億2800万人
(10)Lahnda語、1億1700万人

この表は10位までが示されているが、フランス語は14位で5300万人である。一番目の表と比べかなり数が減っている。その理由として、従来は旧フランス植民地のある地域は第一言語はフランス語であると思われていたが、詳しく調査すると、既にフランス語は第一言語の座から降りて、第二言語として話されるか、あるいは話されなくなっていることが判明したのだと推測する。つまり、フランス語の国際語としての地位が表1と表2ではかなり異なるのである。

英語の話者の数も減っているので、同様の理由ではないか。植民地の人々が話している言語を英語と想定していたが、よく調べたら第一言語はすでに自民族の言語を話すようになっていたということだろう。ロシア語とヒンディー語はそれぞれ話者が減っているが、これは言語の分類の基準が変わったからではないか。

10位のLahnda語は自分には初めての言語名であった。日本語のWikipediaで調べると、「ラフンダー語」とあり、パンジャーブ語という名前で呼ばれていた言語のうち、西部の変種を別の言語としてこの名をつけた、と説明があった。

日本語が世界で第9番目に話される言語である。これは話者の数からいえば、大言語である。

現時点のWikipedia を見ると世界の言語話者の数の表があった。しかし、これは出典は2008年のEthnologue の統計によるとある。表2の方が新しいのだが、参考までに表3として提示する。

表3

1位 中国語 12億1300万人
2位 スペイン語 3億2900万人
3位 英語 3億2800万人
4位 アラビア語 2億2100万人
5位 ヒンディー語 1億8200万人
6位 ベンガル語 1億8100万人
7位 ポルトガル語 1億7800万人
8位 ロシア語 1億4400万人
9位 日本語 1億2200万人
10位 ドイツ語 9030万人

以上から、第一言語(母語)として話者の数の時は、フランス語、英語、ロシア語、ヒンディー語では第二言語としての話者の数を入れたり、あるいは言語の分類が変化したりで、統計的には確定的でないようだ。

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