新しい学習指導要領案と小学校での外国語教育(中央教育審議会)

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新しい学習指導要領案が公表された。それで、小学校での外国語教育がどの様になるか興味があるので、その部分を読んでみた。学習指導要領案は文章で書かれているので、そのもとになった中等教育審議会の資料も見てみる。そちらの方が、表という形で示されているので分かりやすい。

幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)(中教審第197号)」を見てみる。別添13-1 に外国語教育における目標の分類案が掲げてある。

文科省はこの括りを以下のように説明している。

他者とのコミュニケーション(対話や議論等)の基盤 を形成する観点を、外国語教育を通じて育成を目指す資質・能力全体を貫く軸として重 視しつつ、他の側面(創造的思考、感性・情緒等)からも育成を目指す資質・能力が明 確となるよう整理することを通じて、更に外国語教育における「知識・技能」、「思考力・ 判断力・表現力等」、「学びに向かう力・人間性等」の三つの資質・能力を育成すること を目標として改善を図る。

要は、知識、思考力、やる気を涵養するのだ、と言っている。そして、今までは伝統的には読み、書き、話し、聞くという4分類であったが、この案では、新しく、話すを対話(やりとりinteraction)、発表(人前での発表 production)に分けている。これは、明らかにCEFRの影響である。英語能力の分類が伝統的な4分類から5分類になるという点が目新しい。

CEFRの影響が強く見られる案であり、それはこの案自体がはっきりと述べている。

国際的な基準:CEFR (Common European Framework of Reference for Languages: Learning、 teaching、 assessment 外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ共通参照枠) は、語学シラバスやカリキュラ ムの手引きの作成、学習指導教材の編集、外国語運用能力の評価のために、透明性が高く、包括的な基盤 を提供するものとして、20 年以上にわたる研究を経て、2001 年に欧州評議会が発表した。国により、CEFR の「共通参照レベル」が、初等教育、中等教育を通じた目標として適用されたり、欧州域内の言語能力に 関する調査を実施するに当たって用いられたりするなどしている。CEFR は、学習者、教授する者、評価者 が共有することによって、外国語の熟達度を同一の基準で判断しながら「学び、教え、評価できるよう」 開発されたもの。「話すこと」のやりとり(interaction )は、少なくとも 2 人以上の個人が言葉のやりと りをする。その際、産出的活動と受容的活動が交互に行われ、口頭のコミュニケーションの場合は同時に 行われることもあり、対話者が同時に話し、聞くだけでなく、聞き手は話し手の話を先回りして予測し、 その間に答えを準備しているものであるなど、やりとりは言語使用と言語学習の中でも大きな重要性が認 められ、コミュニケーションにおける中枢的役割を果たしているとされている。

①CEFR の文書において人間が言語を用いて行うタスク(人間の行為全般を CEFR ではタスクと言う。) は reception(受容)、 interaction(やりとり)、 production(産出)の3領域に分かれており、それら が総合的に「コミュニケーション活動(communicative activities)」と呼ばれている(CEFR オリジナル 文書 2.1.3)。②自己評価表 (self-assessment grid)の形式で、Listening、Reading、Spoken interaction、 Spoken production、 Writing の五つのタスクは、コミュニケーション能力の社会言語的側面、語用論的 側面を含んだ多面的なものであり、それらの複雑な横軸の側面については CEFR 文書 Chapter 4、 5 で解 説されており、多層的な「領域」と考えられており、③複雑な横軸の側面として具体的に CEFR の CAN-DO 形式の目標で示されている内容は communicative competence (コミュニケーション能力)を示しており、 それらは、linguistic competence(従来の語彙・文法などの知識と技能)、sociolinguistic competence (社会的文脈などを考慮してことばを使える力)、pragmatic competence(場面・状況・相手などを考慮して ことばを使える力)と定義されている。④CEFR で目指している姿は「自律的社会的成員(autonomous social agent)」であり、自ら学習を管理できる「生きる力」を体現する社会的成員としての個人であり、この点 からも学習指導要領の目標と CEFR は非常に近い目標が掲げられていると考えられている。

さらには、現在の5年生から始まる英語教育だが、それは3年生から始まる。現行のHi! Friends を用いた授業案が以下のように提案されている。

他にもいろいろな特徴があるようだが、明日以降、少しずつこのブログで報告していきたい。

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