ハートネットTV

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2014-11-06

研究者仲間の先生からNHKで夜8時からハートネットTVで外国人問題を取り扱っていると教えてもらった。さっそくその番組を見てみる。多文化共生社会の実現に向けて努力している人々の事例がいくつか紹介されていた。四国遍路で八十八の札所巡りをする外国人のためのハングルの張り紙(案内)が破られていたとの報告があり、それを受けて韓国人女性の住職さんによる日韓友好の大切さを訴える場面があった。

そのほか群馬県と群馬大学が一体となって多文化共生に取り組んでいるとのこと。その一環として「多文化共生推進士」認定の制度が紹介されていた。この推進士を活用することで、人口が減少気味の群馬県の活性化に結びつけようとしている。各地で行われている似たような試みがいくつか紹介されており、非常に興味深い番組であった。

以下、二つほどコメントしたい。
(1)番組では、テーブルに座った人たちはそれぞれの提案に同意して相づちを打っていた。ただ、このように提案されたことを実行することが難しいから、現在、大きな問題になっているのである。多文化社会を推進しようとする提案を実行することが何故難しいのか、などの面まで切り込んで話してくれれば面白かったと思う。

(2)給食の時間を使って日本のうどんを食べさせていた。外国人の子どもたちに日本の食べ物に慣れさせることが目的であったようだ。この点であるが、母国の食文化を忘れないことは大事なことである。子ども達は放っておけば、ハンバーガーとかポテトチップなどの流行の食文化に取り込まれてしまう。やがては親の作る母国の食べ物をいやがる傾向がでてくる。親の作った弁当などは学校に持っていきたがらなくなる(友人達に弁当の中身を覗き込まれたくないのである)。しかし、食文化は親子をつなぐ大きな柱である。世代の断絶を防ぐためにも母親の作る母国の食文化との断絶がないようにすべきである、むしろ、そちらの方を優先すべきとさえ思うほどである。外国人の子ども達は、言語に関しては、母語と日本語の両方に慣れてほしい。同様に食文化においても、母国の食文化と日本の食文化をも理解すべきと思う。母国の文化とは言語以上に食べ物に関係する点が深いと思うのである。

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