金沢の蕎麦屋

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金沢の蕎麦屋

私が金沢経済(星稜)大学に赴任したのは1988年4月であった。38歳の時であった。それから、18年間ほど金沢に住み、56歳の時に京都の大学に異動した。38歳から56歳までの、中年から初老へと変わっていった自分自身の姿とその当時の金沢の街の姿が重なって見えてくる。実は、30歳の後半から食の好みが変わり、脂っこいものが苦手になってきた。何かさっぱりとしたものを食べたいと探しているうちに、蕎麦のおいしい店をいくつか見つけた。次第に店の数も増えて、休日などは、どの店で食べようか迷うことが楽しみになった。金沢の食文化は素晴らしいものがあり、様々な食べ物があげられるが、私は蕎麦のおいしさを真っ先にあげたい。
私は、今70歳である。おいしいと感じるには、体力も必要であることが分かってきた。何か食べても若い頃のようにはおいしく食べられない。現在は岐阜県に住んでいるが、残念ながらおいしい蕎麦屋をまだ見つけていない。これは実は私の体力の問題かもしれない。金沢に住んだ頃、まだ、体力に余裕があって、おいしいものをおいしいと味わえたのかなとも思う。そのような金沢時代を懐かしく思い出す。

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