「言語・認識・表現」第 1 9回年次研究会

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2014-11-19

私が所属する研究会の第19回年次研究会のお知らせです。私もこのブログを開設していろいろと経験したことを中心に発表する予定です。「インターネット時代の日本語と英語」というタイトルで13:55から小一時間ほど発表をします。

以下お知らせです。
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「言語・認識・表現」第 1 9回年次研究会のお知らせです。
 奮ってのご参加をお願いいたします。
「言語・認識・表現」第19回年次研究のプログラムです。
 国語学の碩学、時枝文法の継承者、水谷静夫先生を追悼し、その
業績を回顧します。

 時: 11月29日 土曜日 AM10:00~ PM6:00
 会場: 桜美林大学四谷キャンパス
 http://www.obirin.ac.jp/access/yotsuya/

AM10:00~ AM10:45
「言語過程説における用例分析の方法」 佐良木昌 日大
古文「連体形+(形式名詞「の」を補う)+格助詞」における体言
格相当が語格であるとき、条件格としての解釈が可能であることが
、時枝の古典解釈研究により明らかにされた。時枝が取り上げた古
典(源氏)用例中に、「動詞連体形+(の)+は/も係助詞」など
の文型があり、条件法として解釈可能な事例を指摘した。これに対
応する現代語の「連体形+「の係/格助詞」の用法が、同じく条件
表現として用いられている事例を見出すことができる。これら古典・
現代文において、「対象語格+感情形容詞述語」の文型であること
も共通している。時枝説を評価しつつ現代文事例を紹介する。

AM10:45~ 11:30
「日本語表現分類体系拡張版の構築」 宮崎正弘(ラングテック)
和文英訳の観点から日本語表現を最大6階層に分類・体系化し、末
端の分類項目に中学・高校で学ぶ英文法項目を網羅した日英対訳例
文集(コメント付)を配置した日本語表現分類体系拡張版を構築し
た。主な文法項目毎に、日本語学・英語学・翻訳論の成果や長年取
り組んできた機械翻訳の研究・開発における経験なども適宜取り入
れた「解説、まとめ」を記述している。本発表では、本体系を表示
する暫定版の表示ツールを動作させながら、本体系について紹介す
る。

AM1:30~ PM12:15
「形式的文法による断片文生成について」 新田義彦 日大
単純素朴な生成規則を出発点として、日本語の断片文を生成する試
みについて報告する。日本語の文法理論は、すでに精密詳細なレベ
ルに到達しているが、この精密文法が、人間の直観的言語生成を自
然に説明しているとは言えない場合もあると筆者は感じている。つ
まり完成度の高い日本語文を、文法学者が精密詳細に検討して、そ
の排他的な成立規則を整合性ある形式で構成した説明理論が、現代
文法理論であるが、平凡な日常人の文生成知識とは隔たりがある場
合があると感じている。 精密な文法モデルによらずに、単純素朴な
生成文法モデルを基礎に日本語断片文を生成したらどうなるか?つ
まり形式的に文を生成したらどうなるか?もちろん非文が大量に生
成されることは必定であるが、非文の生成出現を抑制する言語知識
を素朴なオントロジー的観点で考察してみたい。 断片文としては、
標語や俳句のようなものを考えている。また文生成の形式処理モデ
ルは、単純な有限状態オートマトンを想定している。

PM12:15~ PM1:00 休憩

PM1:00~ PM1:55
「英日翻訳における訳出順序の諸問題」 岩垣守彦 ALR
言語情報は「単位情報(一つの動詞+複数の名詞)」を順に繰り出
して,相手の脳内に想像画像を想起させる行為である。したがって,
ある符牒による情報を別の符牒に変換する際にも,繰り出された単
位情報順であることが望ましい.単一の単位情報による文の場合は,
肯定文でも否定文でも繰り出された順に変換することができる.し
かし,複数の単位情報からなる文の中には,符牒によって独特の連
結様態で結ばれたものもあるので,情報順に変換するのが難しいも
のがある.ここでは言語情報を鳥瞰して,それから変換に際してど
のような問題が生じるか,実例を添えて検討してみる。

PM1:55~2:50
「インターネット時代の日本語と英語」 河原俊昭 京都光華女子大
インターネットの普及が、より一層の英語の普及をもたらすか、そ
れとも多言語の使用へとつながるのか。この点に関してはいろいろ
な予想が立てられる。自分自身がラインを使い始め、またブログを
立ち上げて経験したことから、これからの時代の日本語と英語がど
のように変貌していくか考えてみたい。

PM2:50~ PM3:45 「言語と認知の脳内抗争史」柴田勝征 ALR

PM3:45~ PM4:00 休憩

PM4:00~ PM6:00 水谷静夫先生(本年7月逝去)の業績回顧

「日本語基本文法単文篇 (水谷先生著)の紹介と構文解析システム
への適用試み」 荻野孝野 東京女子大水谷ゼミ卒 (株)日本システ
ムアプリケーション主任研究員
水谷先生のまとめられた文法体系の一つとして、「日本語基本文法 
単文篇 」 (電子技術総合研究所研究報告 783」 を中心として、水谷
先生の構築した、初期の文法体系の概要を紹介したい。これは、そ
の後、『朝倉日本語新講座 文法と意味Ⅰ』などに発展し、それま
で先生が体系的にとらえていた文法を明確な形で表現した基礎的な
資料と位置付けてもよいのではないかと思われる。この文法は、電
子技術総合研究所で開発されていた構文解析システム YAMATO に実
装された。それらの実験についても多少ふれたい。

「日本語のなかの助動詞」青山文啓 桜美林大学
教室で教わる機会のなかった私が水谷静夫先生から学んだのは,自
分で意識している限り,以下に述べる問題である:(a) 見出し語形
と品詞名称を始めとする記述用語一般,(b) 自他対応,(c) 活用。
これらの問題をまとめて語るには,日本語における助動詞の範囲に
ついて考えることが三つの問題すべてにかかわることになり好都合
である。

「形容動詞否定論・入子構造評価・言語処理の先駆」佐良木昌 日大
形容動詞否定論は、時枝の否定論(1943 「形容動詞を抹殺すべきこ
と」 1948年「形容動詞てふ品詞を否定す」 1950年『日本文法口語
篇を承けて、水谷先生が 1951年「形容動詞辯」を『国語と国文学』
に発表した。続いて、1952年形容動詞と謂ふもの」『国文学 解釈と
鑑賞』」、後年に、「続 形容動詞辯」を発表した。これら論考は水
谷国語学の金字塔である。時枝文法の継承者である水谷先生は、入
子型構造論の先駆性と画期性とを認めるとともに、陳述副詞と文末
辞との呼応を説きれないことなど、五点、時枝入子の諸問題を指摘
した。また、1950年代から計算機による日本語言語処理の研究を始
めている。日本NLPのバンガードたる所以である。

 懇親会 PM6:30~ 8:30  会場近隣

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