2015-03-05
3日に大阪に行った話をしたが、その日はさらに南に行ってある方とお会いしてお話をした。その話の内容を若干紹介する。その方のお名前と勤務先をブログに記しても構わないと思うのだが、このブログでは原則として、事前に了解を取った人の場合だけ名前を載せることにしてあるので差し控える。ただし研究会や学会の発表は公的な性質があるので、発表者の名前や発表内容はこのブログでは記している。顔も事前に了解をとった場合だけ載せてある。
この方をA先生としておこう。この先生の研究室は見晴らしのいいところにある。研究の合間に外を眺めれば心が安まりそうで、研究室の立地条件はとても素晴らしかった。研究室の壁にナウル国の大きな地図が貼ってあり、それを切っ掛けにナウルについていろいろと教えてもらった。またパプアニューギニア、やフィリピンやマレーシアへ英語留学することについての現状についての話をいただいた。以下、私が教えてもらったことを記す。
(1)ナウルはリン鉱石の島であったが、現在は取り尽くしてしまったそうである。ただ、深いところにはある程度残っているので、それを採掘しようとの計画もある。しかし、採算性の問題から難しそうである。採掘跡は水たまりとなっている。ナウルの国は面積が狭いので、車で30分ほどで端から端まで行けてしまう。(シンガポールの人もよく自嘲気味に自分の国は30分で端まで行けるという言うが、ナウルはシンガポールよりもさらに狭そうである。なお、ネットで調べたらナウルは21平方メートル、シンガポールは716平方メートルであった)
(2)ナウルでも中国人の存在が目立つ。以前は400人ほどいたが、現在は200人ぐらいであり、現地の人と通婚した人もいる。移民は比較的多い国である。
(3)オーストラリアが財政援助と引き替えに難民のキャンプをナウルにつくったそうである。オーストラリアは財政援助をちらつかせて、この国をコントロールしようとしている。
(4)パプア・ニューギニアでは、Tok Pisin が広まりつつあり、昔からの土着語は徐々に廃れつつある。
(5)私は Tok Pisin は英語の一種と考えられるかと質問したが、A先生は、考えられないとの答えであった。
(6)フィリピンのセブ島やマレーシアへの英語留学が広まりつつある。それは韓国や台湾などの人々が多いが、日本でも今後は多くなるだろう。それは費用の面から見て理解できうることである。
以上の他にも、いろいろとお話ができて非常に有意義であった。さらに、A先生の御本と学術誌をいただいて非常に感謝している。A先生の研究している分野は、日本ではあまり研究者の多くない分野である。それゆえに、訪問して貴重な話を聞けてことは自分にとって非常にありがたいことであった。