小牧集落の歴史

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2015-03-16

昨日あたりから、温度も上がりようやく春らしくなってきた。今日はある小冊子を紹介したい。私は石川県の能登半島の出身で、そこの七尾市中島町が故郷である。その故郷の歴史をまとめた小冊子がある。

2013年刊行で地元の郷土史研究家の加賀實氏による『小牧集落の歴史』という82ページほどの冊子である。昨年実家に戻った時に、郵便入れに入っていたのを、この数日取り出して読んでいるのである。なお、実家には誰も住んでいない。私が年に何回か行き掃除や空気の入れ替えをする程度である。なお、「小牧」は「おまき」と発音する。

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今から、5500年ほど前の縄文時代の土器や石器が見つかったことが記されている。また、この地は交通の要所であり、港として荷物を運ぶ舟が出入りしていたようだ。倉庫の柱跡や製塩の遺跡の残っている。海の交通が重要な交通手段であった当時は、能登島と能登半島に位置するこのあたりは重要な港として機能していたようだ。当時の舟は小型であり、現代のように大掛かりな港の機能は必要なかったようだ。

私の実家の近くに白山社という神社がある。子供の頃はここでお祭りが行われ、楽しんだことを思い出す。この小冊子によると、ここは本来は神社ではなくて、真言宗のお寺だったそうである。蓮如が能登にきて浄土真宗を広めていった。ほとんどのお寺が浄土真宗に改宗していったが、白山社は改宗せずに、神社となって生き残っていった。今でも、奥には、坐像の木仏がご神体として祀られているそうである。

執筆者の加賀實氏は2013年で92歳というお年のようである。私の父がよくこの方を優れた郷土史研究家として言及していた。父も晩年は郷土の歴史に関心を持ち、この方のお話を聞いてノートにまとめたりしていた。加賀實氏のような優れた郷土史研究家の存在が、日本における歴史研究の質量を豊かにしていると思う。

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小牧集落の歴史」への1件のフィードバック

  1. 小牧の歴史、あるんですね。昔は栄えていたんだってことがわかりました。また昔話きかせてくださいね。

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