日本人はなぜ「頼む」のか、を恵贈してもらった。

私の畏友白川辺達夫東洋大学教授から、ちくま新書『日本人はなぜ「頼む」のかー結びたいの日本史』を恵贈してもらった。

日本社会とその歴史をいろいろな本が独自の視点から分析している。たとえば、土井健郎『甘えの構造』、中根千枝『タテ社会の人間関係』、丸山真男『日本の思想』がある。それらは独自の分析点を持ってきて、読者をなるほどと言わせる力量がある。

この本も「頼む」という視点から、日本史の様々なことを説明してくれている。「頼む」をキーワードをして見てみると、日本人の社会的な結合や、依存関係がはっきりと見えてくる。私自身は歴史の専門家ではないが、そんな自分が読んでみても、新しい見方、着眼点があったので、有益であった。文章も平易で楽々読める本である。

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6月15日は学生を引率してフィールドワークを行った。


6月15日(土曜日)はフィールドワークの日であった。岐阜公園の織田信長の銅像の所に9時半に集まって出席をとり、そこからフィールドワークを行った。この日は数日前の天気予報では、雨の予報がされていたが、幸いにも晴れたのである。正確には曇り空であったので、暑くなくて、フィールドワークには絶好の日となった。

この日のフィールドワークの課題は、岐阜公園を中心にして歩き回り、岐阜の観光促進にはどのようにすればいいのか考えることであった。例えば、宣伝を増やすとか、この道は広げた方がいいとか、ここには駐車場が必要とか、とにかく、地元の観光産業発展のための知恵を出すことであった。

さて、出席を確認して、全員そろったところで記念写真を撮った。

全員の集合写真

写真の背後にあるのは、若き日の織田信長の銅像である。弓をまさに射るところである。天下統一の野望がようやく達せられようとしたときに、明智光秀の手によってその野望は潰え去った。そのような歴史を背景にしている岐阜には、まだまだ知られていない歴史がたくさんあるのだ。

歴史を観光に結びつけて生かすのが、この岐阜市の発展するカギである。正直言って、京都や奈良と比べると岐阜の観光資源は地味である。が、創意工夫によって岐阜市が注目を浴びることがあり得る。1973年のNHKの大河ドラマ『国盗り物語』では、斎藤道三、織田信長などが登場して、この美濃の地を有名にしてくれたが、再度なにか似たような企画がほしいところである。

私自身はそんなことを考えているが、若い学生達は何か他のアイデアを考えてくれるか。岐阜市を舞台にしたアニメがあって、その聖地巡礼があれば、若い世代にはアピールするのではと考えたりする。

私は、この日は、岐阜大仏とか伊奈波神社を訪問する。岐阜大仏は、鎌倉の大仏、東大寺の大仏と並んで日本三大大仏といわれているが、やはりここは地味である。もう少しプラスアルファがほしいところである。

岐阜大仏を見る。
伊奈波神社

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私の親戚の新伝さんの作品の紹介(2)

新伝さんの作品を続いて幾つか紹介します。いずれも暖かい雰囲気が伝わり、心が豊かになってくる作品だと思います。

次の作品は、とりわけ、女性らしい感性の豊かさと細やかな心遣いが感じられる作品です。

左側にエッフェル塔が見えます。パリをイメージした作品です。
花が咲いています。
右側で微笑んでいる人は作者の新伝さんです。

なお、新伝さんは新しい時代、「令和」をイメージした作品を幾つか完成させようとしています。令和はさっそく書道の世界では盛んに取り上げられています。新伝さんの専門は、書道アートという伝統的な書道に新しい色彩を吹き込んだ分野で、この分野では「令和」を意識した作品はまだ少ないようです。新伝さんの作品のできあがりを楽しみにしています。

私の親戚の新伝さんの作品の紹介(1)

私の親戚に新伝さんという方がいて、アート書道の道を究めようと日々研鑽している。従来の書道とは異なり、新時代のアートも加えての新しい形のアートの誕生を試みている。

ここで、それらの作品の紹介をしてみたい。

どこにいても愛と光に包まれています。

また、アイシングクッキーの作品もいくつかあります。見事な絵ですが、クッキーですので、ちょっと食欲も出てきます。また、お皿のデザインもあります。

You are my treasure.と求婚している姿です。
イルカショーのお姉さんになることが夢という女の子のために
上に王冠があります。

ここで画像が増えてきたので、いったんアップして、残りは次の記事にアップします。

2018科研費合同研究集会に参加した。

私は科研の基礎研究(C) 「高度翻訳知識に基づく高品質言語サービスの研究」(代表:佐良木昌)に研究分担者として参加している。私の最近の関心は、言語サービス、観光英語、詩の翻訳などであるが、他の研究者の方々との意見交換で少しずつ知識も深まっていると思う。

さて、この科研の研究会・成果の中間発表会が早稲田大学の8号館で行われた。私も発表するために岐阜から電車を乗り継いで参加した。

話は横道にそれるが、久しぶりに早稲田大学に行った印象を述べる。肌寒い日であった。日曜日の閑散としたキャンパスであった。8号館の地下の入り口から入る。受付には2人の警備員さんがいて入館に目的と訪問先を述べた。早稲田大学にたくさんあるビルにはそれぞれに警備員さんが配置されているようだ。都会にあって警備をしっかりしたいという意図もあるが、それだけの数の警備員さんを配置できるだけの財政的な余裕があることには驚いた。

さらには、8号館の中にはエスカレーターまであった。大学の建物にはエレベーターは普通に見かけるが、エスカレーターまでは珍しい。この点にも早稲田大学の財政的な豊かさを感じた。

さて、この日は私が聴いた発表は以下の通りである。

  • ビーコン連携:宇都宮ハラールアプリ
  • 観光地の中国語表記
  • 日光におけるLoFa利用サービスの可能性
  • 日光の沿道における言語景観調査から見える興味と理解:文化交流を目指して
  • 神戸の言語景観:日光との比較
  • 観光英語と言語サービスの関連性の考察

最後の「観光英語〜」は私の発表であった。現在の自分の住んでいる岐阜県において外国人観光客や外国人労働者への言語サービスをどうしたらいいのかについて論じた。

さて、自分が面白いと思った発表は冒頭のハラールアプリについてであった。宇都宮大学では、増大するムスリムのために、ハラール料理を提供しているレストランを紹介しているアプリを開発している。

ムスリムとハラール料理

ムスリムにとっては、豚肉を知らず知らずのうちに摂食することを非常に恐れる。また他の肉であってもハラールでキチンと調理されているか知りたい点である。そんな彼らのためにハラールを提供するレストランは是非共知りたい情報である。それがアプリで紹介できるという。

さらには、礼拝できる場所なども、このアプリに付け加える予定だという。多文化共生時代を見据えて色々なアプリが開発されていると感心した。

俳句の翻訳がどのようにして可能になるか考えている。

俳句の翻訳はどうすれば可能になるか、そんなことを最近考えている。

「ある花が美しい」とする。花の美しさをある言語でたたえて詩を作ったとする。その内容はどんな言語でも翻訳は可能だ。しかし、詩は内容だけではなくて、形式も重要である。

松尾芭蕉の俳句「旅に病んで夢は枯野をかけめぐる」だが、これが「旅の途中で、病気になって、横になりながらも、自分の思いは枯れた野原の上を駆け巡る」というように表現された文ならば、あんまり心には響かない。たしかに、「旅」「病気」「夢」「枯れた野原」などのイメージはある程度は読み手の心に響くものがあるが、やはり俳句の形式上大切な5-7-5という音数の制限は大切である。

この俳句を英語に直すとしたら、池上嘉彦 (1987) 『ことばの詩学』(p.23)岩波書店から、3つほど参考に並べてみる。

(1)
Ailing on my travels,
Yet my dream wandering
Over withered moors

(2)
Ill on a journey
My dreams wander
Over withered moors

(3)
On a journey, ill
and over fields all withered; dreams
go wandering still

池上はそれぞれの訳の特徴を述べている。池上の説明は有益なのだが、私が注目したいのは(3)の訳である。この訳は1行目、2行目、3行目の音節の数は、5-8-5であり、日本語の拍の数を意識している。さらに、ill, still と脚韻を踏んでいる(池上 1987:33)。この訳詞は、俳句の持つリズム性を何とか英詩に反映させようとの工夫が見られるのである。

池上はこのような工夫に対して、音韻体系が異なる言語間で、はたして価値があるのか、と疑問を呈しているが、私はこのような工夫は興味深いものだと思っている。

日本語の韻文の大きな特徴が5-7あるいは 7-5 での音数の交代であるとすれば、それを訳詞でも形式に何らかの制限をつけることで、可能になると思う。上記の訳の特徴はとにかく3行に分けたと言うことである。西洋の伝統ならば、1行か2行かで済ませることが可能な内容であるが、ここでは3行にすることで何らかの形式美が生まれる。無理な引き延ばしに見えないようにする工夫は必要だとは思うが。(続く)

私は上記の本を用いたのだが、1992年に同時代ライブラリーの一書として刊行されている。こちらの方が入手は簡単かもしれない。

新伝さんが描いた「アート書道」の紹介(2)

新伝さんが描いた「アート書道」の紹介を続けます。彼女の作品は文字が多いのです。その場合は、漢字やひらがなだけではなくて、アルファベットも筆で書いています。そして黒い墨ではなくて様々な色を使用しています。

Blue Daisy アフファベットもアート書道に含まれます。
大輪の花を咲かせて
これは伝統的な書道のスタイルです。
感謝、年賀状です。
花は花は花は咲く

ご覧のように、アート書道は「書の新しい描き方」という範疇では収まりきれないほどの広がりを見せています。新伝さん自身も色々な可能性を探りながら、様々な書き方にチャレンジしているようです。これらの作品のキーワードは「明るい色彩」となるでしょう。彼女のこれからの発展を楽しみにしたいものです。