英語には母音がいくつあるのかと質問を受けることがよくある。この場合は、まず日本語の母音から確認してゆく。そして、日本語は5つ母音がある。ここまでは、あんまり問題はないだろう。
英語の母音はいくつあるのか?この様な質問に関しては難しい。学者によって異なるようだ。『最新英語科教育法入門』(土屋澄男ほか、研究社、p.64)によれば、短母音は12個ある。日本語の5つの母音を12個に区切って覚える必要がある。また、英語には二重母音があり、8個ある。英語の母音は両方を加算して20個と考えられる。英語には三重母音がある。fire power などである。そうなると30個の母音を覚えることになる。
ほかには、英語は18の母音からなると述べる学者 Wells, C.J. (1990) Longman Pronunciation Dictionary, Longman 英語は22の母音からなると述べる学者 Hewings, M.(2004) Pronunciation Practice Activities, Cambridge 竹内真生子は、母音はアメリカ英語で37個あると述べる。『日本人のための英語発音完全教本』アスク出版(p.42)とある。
以下の口蓋図では、短母音は15個である。
学生から質問を受けたらどうするか。答えとしては、「まだ定説はないのだが、短母音で10個以上あり、それに二重母音や三重母音を加えたら、20個以上」と答えるしかない。