アクティブ・ラーニング

学習者が与えられた課題を解決することが重要である。これは、アクティブ・ラーニングの目的とも重なる。アクティブ・ラーニングは、生徒が自ら課題の発見と解決に向けて主体的かつ協同的に学ぶ学習の形態を示す。すなわち、アクティブ・ラーニングでは教員は生徒に知識を一方的に与えるのではなくて、生徒の自主性を尊重して、生徒の活動を助け、生徒が彼ら自身の知識やスキルを活用・統合することを見守る役割を果たす。言わば、教員は産婆的な役割をするのである。

統合した活動

具体的には、読む、書く、話すなどの単独の活動ではなくて、3つ以上の技能を統合した活動が求められる。例えば、ロ一ル・プレイ、スピーチ、グループ・ディスカッション、ディべー卜、そしてショウ・アンド・テルなどの活動である。重要なことは、これらの活動は、個人学習ではなくて、協同学習であることだ。
たとえば、日本の伝統文化をグル一プで調べて発表することだ。そこには常に「なぜ、どうして」という問題意識があるべきだ。たとえば、「日本の伝統文化を世界に紹介するにはどうしたらいいのか」、「日本社会で女性が働くことの障がいをどのように取り除くか」などがテーマとなる。

解決に向けて、書籍やネットやインタビュ一で情報収集を行うことができる。その結果をグループで発表することができる。デイベートでは、あるテ一マについてグループごとに賛成、反対の意見を述べるなどの取り組みが考えられる。

教師や教材の役割

教師は知識の伝達者ではな く、個々の学習者が、学習活動に参加できるような仲介者的な役割を担う。教材も、 画一的に全員が同じ知識を共有するのではなく、各自の参加を深めていくきっかけを提供するものとされる。教師の役割をファシリテーターと考えるとより役割が明確になる。